橘露子



 最初「虫めづる姫」に登場した時は、てっきり晴明の相手役として設定されたのかな、と思ったんですが。博雅には徳子という女性が出てきた
こともあるし、晴明の舌を巻かせたり、晴明んちの庭をいたく気に入ったりしたので、非凡な男女カップル、ということで。でも、どうもキャラ的には
掴みにくい感じで、好印象も悪印象もないといったのが最初の印象でした

 ところが、「二百六十二匹の黄金虫」に姫が再登場した時、それは間違いだと判りました。262匹もの虫を全て捕まえた上で、きちんと数を数
え、一つ一つの特徴を記録して分類する。その根性というか拘りというか、要するにこの子は「虫オタク」なんだな、えらく納得致しました。世が世
ならば女生物学者、ということなのでしょう。そう思ったら、何だか共感が持てて、可愛い子だなあ、と思えるようになりましたよ。

 それでもって、その根性というか拘りというかオタクっぷりというのは、方向性は違うものの、全く晴明と共通するわけで、要するにこの二人は
「似た者同士」なんだな、と。性格も似てるから、趣味とか好みとかも似てる。だから、露子の好みのタイプも、博雅なんだな、といたく納得した
わけです。「博雅様もご一緒に・・・」とかって誘ってるし。晴明と露子って、カップルどころか博雅をめぐるライバル?(笑笑)



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